懐かしい味
私が子供の頃、どこの家も貧乏でした。
玄米は農協へ、ヤミ米業者へで、我々は「うる米」という米の不良品を粉々にして団子にして雑炊の中に入れて炊いたり、焼きもちにして囲炉裏のアク(灰)やワタシ(金網)の上で焼いたりして食べさせられたものです。
あまりおいしいとも思わなかったし、私にとってあまり良いイメージのない料理でありますが、群馬では「すいとん汁」、とか言って大変おいしい料理ですし、長野では「おやき」とかいう郷土料理として非常に売れています。すいとん汁の団子は小麦粉で違いはあるかもしれませんが、私にとっては同じようなものと感じます。
不思議なもので、昔、貧しかった人たちが考えた料理が郷土料理として残り、今の時代に非常に売れているものが多いです。これは食物、モノを大事にする知恵から生まれたものでありましょうか。
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